日本には47の都道府県があり、北海道はその一つで日本最北端にある。ただし、その面積は日本全体の5分の1に及び、英国のアイルランドより少し小さく、台湾の2倍以上の広さがある。気候はカナダや北欧と同じ亜寒帯だが、太平洋の湿った空気が冬季には雪となり、降雪量が5mに近い。これはカナダより多く、北欧の3倍である。北海道は世界で最も雪の多い地域の一つなのである。
北海道は日本の中では中央から遠く離れており、広大で、寒冷地であることから、もともとアイヌ民族が細々と暮らしていた自然の未開拓地域であった。日本政府による本格的な開拓が始まったのは今からわずか1世紀半前、明治時代になってからのことである。これらのことから日本人の中には北海道に「開拓」「大自然」「広大」「雪」などのイメージがある。一方で、「歴史」「文化」「伝統」のイメージは薄い。
北海道は日本の観光地としては、東京、大阪に次いで3番目に観光客が多い。行きたい観光地のランキングでは毎年トップになる人気の観光地であり、訪問者の満足度が高い。近年は外国人観光客も多く、毎年250万人以上が訪れる国際的な観光地となっている。様々なアンケート調査によると、北海道旅行の目的は「北海道の食を楽しむ」「自然鑑賞」「温泉」「都市観光」「北海道の特産品のショッピング」の順位が高い。
旅行者が多い観光地は、道央の札幌、小樽、支笏湖、定山渓、洞爺湖、ルスツ、登別、ニセコ。道南の函館、大沼。道北の旭川、富良野、美瑛、層雲峡。道東の知床、釧路、阿寒湖、摩周湖、帯広、十勝などである。
旅行手段としては、道路網も充実しており、レンタカーやバスでの移動が一般的になっている。また、鉄道が発達しており、主要な都市へは特急列車で行くことができる。長距離であれば空の移動が便利で、道央は札幌に近い千歳国際空港、道東は女満別空港と釧路空港、道南は函館空港、道東は稚内空港などが利用される。
北海道観光の特徴の一つとしてリピーターが多いことが挙げられる。旅行者の8割がリピーターとの調査結果もある。これは北海道観光の満足度が高いことに加えて、面積が広く、観光地も各方面にたくさんあるためである。道央、道北、道南、道東とそれぞれ特色があり、また四季によって自然の表情も大きく変わる。このため1回の訪問だけでは北海道観光を堪能し尽くせない。近年では自然を利用したアクティビティも増え、新しい楽しみ方が提案されている。観光地としての北海道のポテンシャルは益々高くなっているのだ。
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